「やりたいことが分からない」のは、あなたのせいじゃない── AI時代に最も不利になる人の、たった一つの特徴
「やりたいことが分からない」
人生における日本人のお悩みランキングがあるとしたら、確実に上位に入る悩みがこれだ。20代も、30代も、40代も、50代も肩書きや経歴に関係なく、かなり多くの方が同じ言葉を口にする。そしてみな、「やりたいことが分からないのは自分のせいだ」と思っている。
でも、はっきり書いておきたい。やりたいことが分からないのは、あなたのせいじゃない。
義務教育は、”資本主義の兵隊”を製造する装置
僕たちが受けてきた教育は、長年の軌道修正を踏まえて、常に最適なものとされている。
基礎的な教養を植え付け、人間性の輪郭を描かせ、思考と行動を一定の枠に収める。そして最後に、資本主義の兵隊として完成させて出荷する。
言われた仕事を正確にこなす人材。マニュアル通りに動ける人材。決まった正解を再現できる人材。これが約12年から16年かけて、丁寧に仕上げられる。
そんな構造のなかで求められた問いに答え続けるという思考で20年、30年、40年と生きてきた人に、ある日突然「自分の奥にある本当にやりたいことを見つけよう」と言ったところで、できるはずがない。そもそも、そんな回路を使ってたらきっとここまで生きてこれなかったはずだ。学生の段階で封印したはずだ。
つまりこれは、やりたいことを見つける能力があるとかないとかの目の前の課題ではなく、社会構造の話で、そして本気でその問題に対処するためには、リハビリが必要ということだ。
AI時代、「やりたいこと」がない人が最も不利になる
ここに、巨大な津波のようなもう一つの構造変化が押し寄せる。AIだ。
これまでは、やりたいことがなくても「やるべきこと」で食べていけた。言われた仕事をこなす、マニュアル通りに働く、正解を覚えて再現する——これらは全部、給料に変換できて、それを自動的に『幸福』と変換できた。
でも、AI時代にはこれらの「やるべきこと」が日増しにAIに置き換わる。残るのは、「やりたいこと」しかない。問いを立てる力。意味を生み出す力。自分の動機で動く力。
つまり、これまで「やりたいことがない自分」を許容できていた構造そのものが、AIによって崩れていく。「何がやりたいか」を持っていない人は、これからの時代で最も不利になる。逆に言えば、見つけた人が最も強い。
やりたいことは、見つけるものではなく、取り戻すもの
ここで多くの人が間違える。「やりたいことを見つけよう」と検索し、自己分析ツールを使い、強み診断を受ける。でも、出てこない。
それは当然だ。やりたいことは、外側に落ちているものではない。教育の過程で押し込められ、社会人生活でさらに削られた、自分の中の動機の核——それを取り戻す作業のほうが先にある。
世界に最適化された自分を、もう一度、無邪気な人間に戻す。これは内省で完結する話ではない。環境を変え、領域を拡げ、感性のアンテナを起動し直す、具体的な実践の積み重ねだ。
やりたいことが分からないのは、あなたが鈍いからじゃない。取り戻す手順を、まだ誰にも教わっていないだけだ。手遅れになる前にすぐに始めたい。
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よくある質問
あなたのせいではありません。言われたことを正確にこなす人を育てる教育と社会の構造が大きく影響しています。
なります。「やるべきこと」はAIに置き換わり、自分の動機で動く力が価値になるからです。
見つけるのではなく、取り戻すものです。環境を変え、感性のアンテナを起動し直す実践を重ねます。


