自分の才能の見つけ方。才能は、環境でしか発動しない── 「自分が分からない」人に必要なのは、内省ではなく環境変化
自分の才能が分からない、自分の強みが分からない、自分が何者か分からない——。
こうした悩みを抱える人は、解決策として様々なアプローチを行う。「内省」を繰り返し、YouTubeでの動画を検索し、性格診断を受ける。一人で考える時間を取る。
でも、ほとんど何も見つからない。才能が内省では見つからない理由はなぜか。
新たな才能は、固定された場所では発動しない
才能とは、関数のようなものだ。入力が変わると、出力も変わる。
同じ自分でも、置かれる環境によって、引き出される能力はまったく違う。日本では平凡だった人が、海外で急に光る。営業では伸びなかった人が、企画に移った瞬間に頭角を現す。これらは性格の変化ではなく、環境という入力が変わったことで、別の関数値が出力されただけだ。
つまり、固定された場所にずっといる限り、自分の才能の全体像は絶対に見えない。一つの環境の中で頑張り続けても、引き出される能力には上限がある。金脈がある場所にそもそも辿り着いていない、という構造だ。
「内省」では才能は見つからない。なぜなら新たな材料がないから
内省とは、すでに自分の中にある材料を組み替える作業だ。
でも、才能の発見に必要なのは、組み替えではなく、新しい材料を入れることだ。新しい環境、新しい関係性、新しい役割——そこで初めて、これまで眠っていた才能が顔を出す。
「自分が分からない」と感じる人ほど、自分を一つの環境の中で完結して考えようとしている。でも、それは構造的に無理だ。自分という関数を解明するには、複数の入力を試すしかない。
死ぬほど転職しろ、という話ではない
ここで誤解してほしくないのは、「環境を変える」が「転職する」と同義ではない、ということだ。
環境を変えるとは、新しい入力を自分に与えるすべての行為を指す。趣味を始める。寄付をしてみる。旅に出る。年齢の違う人と話す。違う業界の人と関わる。海外の人とオンラインで交流する。——どれも、新しい環境に自分を置く行為だ。
仕事を変えなくてもいい。ただ、自分の基準値を超える人にたくさん出会う場に、定期的に身を置く。それだけで、これまで眠っていた才能が、ふと顔を覗かせる可能性が高まる。
新しい環境には、新しい才能の自分がいる
新しい環境に入るたびに、自分の中から知らなかった面が出てくる。
「自分はこういう人間だ」と思い込んでいた定義が、毎回少しずつ更新される。そして気づく。自分というのは、固定された一人の人間ではなく、環境ごとに違う関数値を出す存在なのだと。
自分の才能を知りたいなら、自分をただ単に分析するだけでは足りない。環境を変えるしかない。大きく舵を切れない場合はまずは小さな一歩から。
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