「わくわくで生きる」「好きなことで生きる」が全然うまくいかない理由──成功法則は相性、という身も蓋もない結論
──やりたいことがわからない人が、最初に知っておくべき構造
「わくわくして生きよう」「好きなことで生きよう」――一時期、世の中に氾濫した言葉だ。
けれど、実際にやってみて全然うまくいかない人が大量にいる。私は馬鹿なのか、相性が悪いのか、一部の信者だけ楽しそうにしてるけど他はどうしているのか――こういう疑問は、聞こえないけれど確実に存在している。結論から言う。世の中の成功法則は、すべて相性の話だ。あなたが悪いのではない。
なぜ「わくわくで生きる」が流行ったのか
まず、前提を整理する。「わくわくで生きる」が流行る前の社会は、家柄、地域、宗教、戦争、高度経済成長で人間が定義される時代だった。人間が手段だった時代だ。
そこから、個人の成功の時代(ベンチャー)に入り、勝者と敗者が大量生産されるようになった。そのカウンターとして、「わくわくで生きる」「好きなことで生きる」が登場している。人間が目的になる時代への、移行のスローガンだ。これは思想として新しくて注目された。ただし、思想として正しいことと、誰でも実践できることは、まったく別の話だ。
「成功法則は相性」という身も蓋もない真実
世の中の成功法則は、ほぼすべて結果論で語られている。努力型、直感型、強制型、計算論理型、思考停止型、運型――発信者は自分が経験した成功パターンを言い切っているだけだ。それが間違っているわけではない。むしろ言い切る勇気があるからこそカリスマになっている。問題は、その成功パターンが、あなたの属性と一致していない可能性を、誰も語らないことだ。
社長型、投資家型、マネージャー型、タレント型、裏方型、営業型――人にはそれぞれの形がある。大企業向きの精度型もいれば、ベンチャーで全部やる型もいる。NPO型、医療福祉型、エンタメ型、それぞれの土俵がある。「わくわくで生きる」がうまくいかないのは、あなたの能力が無いからではない。自分の属性と、選んだ成功パターンの相性が悪いだけという可能性もある。
やりたいことがわからない人へ──わくわくは“判断基準”であって“やること”ではない
ここで誤解を解いておきたい。わくわくをやればいい、というのは雑な理解だ。わくわくとは、判断基準であって、やることそのものではない。心に反応するものに気づく観察眼を持ち、その反応を自分の選択の指針として使う、という話だ。
そして、わくわくをやり続けるためには、わくわく以外のこともやる必要がある。基盤を整える、稼ぐ、人間関係を維持する、健康を守る――これらの土台があって初めて、わくわくが選択肢として立ち上がる。わくわくに生きるために、わくわくしないこともこなす。成功法則は、そこから後の話だ。
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