AIが破壊する生態系によるメリットを享受する側にいかに回るか── そして、半分以上は離脱する
事業は、自分のやりたいことから始めるものだと思われています。
ただそこに、AIの到来で新しい波が来ています。売る前提で会社を作る。もちろんそれは昔からあるアプローチ法ではありますが、その難易度が格段に下がりました。
いい会社かどうか、従業員がどうかという話は、この文脈では優先されません。
今回は、その進め方と、続く人・止まる人の違いを扱います。
事業案は、AIに出させる
実際に進んでいる例では、まずAIに事業案を数百ほど出させている。
そのうえで、同じAIに評価させる。半年以内でバイアウトしやすい確度が高いものはどれか。すると上位が絞り込まれる。
その中から一つを選んで進める。選ぶ基準は、本人の課題感と相性になる。周囲にも同じ課題があり、イメージがついたから選んだ、という形だ。
── やりたいことである必要はない
本人がやりたくて始めた内容の事業ではないこともある。AIが出し、評価し、残ったものの中から選ばれている。
人間がやるのは、その通りに動かすことだけである。だから、特別なビジネスセンスが必要というわけでもない。
普通に持ち込まれたら、何を今さら、と言いたくなるような事業もある。だが目的は会社自体を売ることなので、新しいことをやりますという斬新さや面白さは全く要らない。売上が立ち、売りやすい形になっているかどうかが優先される。
── ただし、売れる見立ては人がする
なぜその会社が売れるのか。そこを判断できるチームがあることが、この進め方の要になる。
普通の感覚では、この事業を作って売却しようとは思えない。売り先まで見えているから成立している。
そして実際に動き出すと、事業の見方が変わる。そこから、お金の見え方も、人生の捉え方も変わってくる。
それでも、半分以上は離脱する
ただし、挑戦者の半分以上はすぐ離脱する。残って続けられるのが二、三割。うまく進んでいるのは一割か二割というのが、大まかな実感値だ。
生活があり、体調を崩すこともあり、いろいろなことが起きる。それ自体は当然だ。
だが、それ以外の理由もある。
── 怖くなって、いつもの場所に戻る
会社を売るとか、新しい領域に踏み出すと、怖くなっていく人がいる。本人が表向きの感情として直接的に怖いと思っているわけではないが、深層の部分にその闇が広がり続ける。
環境が変わることで、自我の安定構造が脅かされるような感覚になる。少しずつ狂いだすその演算結果への違和感に耐えきれなくなり、いつものところに戻っていく。
もう一つが、自分のやり方へのこだわりだ。起業の経験が長く、社長歴もあるような場合は、自分流のやり方をいくつも持っている。それが経験として生かせるならいいが、妨げにもなる。むしろ、AIが言う通りに思考停止で動ける人のほうが、この進め方では強い場合もある。
最も致命的なのは、動けないこと
AIがいい答えを出し、本人もいいと思い、周囲もいいと言う。それでも動けない。
営業するのは自分であり、お客さんと話すのも自分だ。紹介してくださいと言って回るのも自分になる。そこが面倒だと感じると、止まる。
向き不向きを挙げるなら、どれだけAIと遊べるかは大きい。ひたすら使い倒すことを楽しめる人は、苦にならない。そして、変なこだわりがないほうが、柔軟に進められる。そして軽やかに動けるか。動きながら学び、そして改善を繰り返せるか。AIの時代とはいえ、結局は人としての活動の部分が重要ではあり続ける。
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よくある質問
AIに事業案を数百ほど出させ、半年以内にバイアウトしやすいものを同じAIに評価させて絞り込みます。その中から、本人の課題感と相性の良いものを一つ選んで進めます。
はい。目的は会社自体を売ることなので、斬新さや面白さより、売上が立ち売りやすい形になっているかが優先されます。ただし、なぜ売れるのかを見立てるチームは欠かせません。
環境の変化への深層の恐れからいつもの場所に戻る人、自分のやり方へのこだわりが強い人、そして営業など自分で動く部分を面倒に感じて動けない人です。


