ある記述体系が、対象のもつ構造を、体系内部の要素とその関係のみによって余すところなく再構成できないとき、その体系は対象に対して閉じていない──非閉鎖である──という(村主第五論文・定義2)。
非閉鎖は記述体系の欠陥ではなく、対象の構造が当該体系の表現力を超えることの指標にあたる。
村主第四論文は、どれほど記述を精緻化しても意味として立ち上がっていない余剰が必ず伴うことを、経験・意味・出来事の三局面において独立に同型の構造として示し、この事態を実数主義の内的論理から証明した。
非閉鎖の確認は最小拡張原理の適用条件をなし、実数から複素数へ、DからZ = D + iDへ、tからT = t + itへの各拡張を要請する起点となる。